卒業後の研修制度の紹介

卒後研修

指導鍼灸師および研修生
左門町鍼灸施術所では、平成16年から開所以来、地域の皆様をはじめ多くの患者様に支えられてきました。柔道整復施術所、左門町医院と共に統合診療を目指してきました。 平成19年度から卒後臨床研修をスタートいたしました。卒後臨床研修カリキュラムでは、外来患者の鍼灸治療、現代医学的な指標を用いた鍼灸の科学科及び評価、安全な施術の指導、症例検討会、勉強会及び学会活動などの活動をしています。
患者様の立場に立つ
鍼灸師養成の基本的な考えかたは、病気だけでなく患者様自身を診られる鍼灸師を育てることだと考えます。
患者様の立場を理解する
総合的な力をつけるには何が必要でしょうか? 地域密着型の研修では一人の患者様について豊富に経験することができます。患者様の立場に立つとはどういうことかを深く学べます。
施術者としての責任感
患者様は、ひとつの疾患だけを持っているわけではありません。高齢化の中でその傾向はますます大きくなっています。いろいろな問題を抱えた患者様に、治療者として責任を持つことが大切です。鍼灸の専門家(得意性)としてどんな疾患にも総合的な力を持って治療に当たる、そんな力量をもって地域医療の現場で求められるような鍼灸師が必要なのではないでしょうか。
コミュニケーション能力の向上
私たちは、研修の中でコミュニケーション能力を持つことに特に重視しています。患者様や家族とのコミュニケーション、スタッフや鍼灸師同士のコミュニケーション能力を高めることはこれからの鍼灸師に不可欠なことです。
指導鍼灸師との二人三脚
研修をよりよいものにするためには、指導鍼灸師も研修鍼灸師も一緒になって講論することが必要です。月1回行われる定例会、勉強会では研修鍼灸師が課題を発表し参加者でディスカッションを行い知識の向上に努めています。
臨床研修で大事なことはなんでしょう?
  1. 1.条件として一番大事なことは、患者様本位で治療を実践している施術所であること。決して知識や技術を優先的に学ばない、治療することを優先すると言うことです。
  2. 2.研修において、主体的に関わらせてくれるシステムがあるかどうかだと思います。施術者として責任を持つ、任されるということです。
  3. 3.研修鍼灸師の主体性だと思います。受け身だといい研修にならない、自分はこういう研修をしたいという意思表示を積極的にすること。
以上の3つがそろってはじめていい研修になると考えます。

研修の概要

臨床数(治療ブース)  13床(ベット)
構成員 施術所教員2名、施術所スタッフ1名、非常勤スタッフ5名、鍼灸学科教員5名、研修制5名
過去の研修生数 19年度2名、20年度7名、21年度5名
研修の目的
(1)施術のために必要な周辺業務を学ぶ。
(2)基本的で安全な刺鍼、施灸技術を身に付ける。
(3)施術所スタッフの施術に付き、実際の鍼灸臨床を学ぶ。
(4)自ら患者様を担当することで、施術に対する心構えや知識、技術、幅の広い施術方法等を習得する。
(5)学術的な知識の更新を行う方法を学ぶ。
1年目の研修 1年目の研修は、主な運動器の愁訴について鍼灸治療の対象としてよいかの判断ができ、担当スタッフの指導のもとに治療計画を立てて鍼灸施術ができるようになることが目標です。また、課題疾患の発表を通して文献の検索方法、まとめ方等を身に付けられるようにします。
2年目の研修 2年目の研修は、運動器系の愁訴についてほぼ独力で治療計画・施術を行えるようにすることが目標です。
3年目以降の研修 3年目以降の研修は、内科系疾患の不定愁訴についても担当スタッフのもとで施術できる実力を身に付けることを目標とします。

研修の内容

責任のある担当スタッフのもとで施術研修を行って行きます。

1)担当スタッフのもとで、問診・診察・評価・施術を行います。どの範囲まで任せられるかは担当スタッフの判断によりますが、次の点が施術に参加できるという判断の基準になります。
(1)医療従事者としての常識的なモラルがある。
(2) 安全な施術の知識と技術を習得している。
(3) 遭遇頻度の高い疾患についての医学知識がある。
(4) 必要な情報を整理してカルテに記載できる。
2)標準的施術研修
新規受け入れ研修生は、@免許がまだ発行されていない、A安全な施術ができるかどうか確認されていない、B責任を負うべき担当スタッフが決定されていない、などの理由により、臨床活動に制限があります。この期間中は、下記のような活動内容を標準的な施術研修となります。
(1)初期から行えること

a)ブース内の環境維持
・ゴミの廃棄、ほこりの除去、タオルの交換と補充
・ワゴンやハンガー、イスなどの配置の修正
・治療機器(通電機器や赤外線照射装置など)の整備

b)施術準備
・ワゴンの準備(使用する鍼や道具の準備)
・カルテの準備
・経過記録用紙の補充と日付印の確認
・挨拶と簡単な会話
・脱衣または着替えと受療姿勢での待機依頼(胸当てやタオル等の準備)
・高齢や片麻痺の患者様はベッドからの転落防止のため近くで待機

c)施術の介助
・鍼の準備における清潔な操作
・施術者の指示に対する適切な介助
・鍼刺し事故防止のため、手で膿盆を保持しての鍼廃棄は禁止
・高齢や片麻痺の患者様の体位変換や着脱衣の介助

(2)中期から行えること

a)抜鍼
・刺鍼を見学していた患者様に限定
・清潔な抜鍼操作
・抜鍼数とディスポ鍼管数の確認
・出血した際の止血処置(綿花で圧迫)

b)通電操作
・指示された部位、周波数、通電時間の確認
・患者様に不快感を与えない通電操作(急激な刺激強度増加などに注意)

c)問診と情報整理
・担当スタッフの監督が必要
・カルテへの直接記載は禁止

(3)行えないこと a)実質的な施術者としての患者様への対応
b)単独での治療行為
c)刺鍼行為

施術業務時間外の活動

1)定例会
毎月1回、第4土曜日の18時頃から、過去1ヶ月の施術所内での出来事の報告、各種アナウンス、新しい情報の紹介、新患報告、インシデント報告、課題疾患発表等を行います。
2)勉強会
4月〜6月は第2土曜日、7月以降は第1・第3土曜日の18時頃から勉強会を行ないます。
※現在、臨床研修制度は新宿鍼灸柔整専門学校を卒業した者に限って行われています。